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「ブルーアイランドの出身だったのか! クロノスほかに情報は?」
ガイアがオイラの目を覗き込んで肩に手を置いてくれた。
「あ、ああ。ブルーアイランドの住人が把握されてる訳じゃないから全滅が本当とは言えない。ただ数ヶ所で火の手が上がってアッと言う間に全焼したらしい。なのに原因は少年の喫煙による火の不始末で事故扱い。少年はKTSで確保済みで、ケイアンに引き渡す事になってる」
「それって!」
ガイアとマーズが一斉に声を上げた。そしてマーズがオイラの背中をさすってくれた。
「だから上に。ファントムが仕組んだのね! スバルに罪を被せるなんて。絶対に許さない」
「でも何故ファントムが? 何の意味がある」
タイタンの問いにクロノスが「どうやらファントムには飼い主にも内緒の企みがあるみたいだ」と答えた。
何が起きて、どうなっているのか。訳が分からなかった。これは全部夢なんだ。現実な訳がない。全てを拒絶したかった。でも耳から入ってくる、くぐもった言葉を脳は整理していた。
ガイア、マーズ、タイタン、クロノス、アポロンの五人はインビジブルで。インビジブルを作ってサポートしているのはパンドラという人で。他のエリアに捕らわれていた子供達は逃がし終わっていて。そしてこれから実験室の子供達を救って証拠を掴むのが最終ミッションだ。
「よし。ファントムを潰すぞ!」
夢から覚めたようにガイアの声がハッキリと聞こえた。そしてマーズが肩を抱いていてくれた事に気が付いた。
「ここで待ってて」
オイラを壁にもられさせ、五人は最終ミッションへと歩み出した。
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