26人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は医者としてではなく人間としてモネに尋ねた。
なぜ手術したい?
「あなたに愛されたい」
と モネは答えた。
「あなたが このままの私を愛することができるなら 私は このままでも平気」
と。
僕は言葉に詰まった。
思考に詰まった。
モネの寂しさ、生きづらさ、モネのがんばりは誰より分かるつもりだ。
が、それと恋愛とは別だ。
だが、僕はモネに
『顔と恋愛とは何の関係もない』
と言ってのけることはできなかった。
僕は大きな過ちを犯した。
同情からモネを支えてしまった。
モネは僕に支えられることで実際、何度も救われた。
モネの心の中で僕はかけがえのない存在になっていただろう。
最初のコメントを投稿しよう!