吸血鬼を拾ったら、飼われました 〜私の血はどうやら美味しいみたいです〜

2. ああ。少々血をいただきすぎたようだ。

「ふむ……まだ体力が完全ではないな。長時間変化できぬが……信じてはもらえたようだな？」

　柚姫は目を大きく見開いたまま硬直。

　ややあってから、こくこくと大仰(おおぎょう)に頷(うなず)いた。

　こんな光景を見せられては、流石に信じるしかないというもの。

　柚姫は諦め、とりあえずこの事態に順応することにした……。