突然の連絡

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同窓会後すぐならここまで緊張しなかったのかも知れない、瞳がお世話になりましたと言って終わったはずなのに。 食事行こうという誘いについ乗ってしまった上に期待している訳でも無いのにドキドキする。 陽菜は、今彼がどんな仕事をしているのかを聞きたい気持ちもあるけど聞かない事に決めたのは惨めになりたくなかったから。 進学先が違うというのもあったけど、彼から別れようと言われたのだから彼も気持ちが無くなっていたのかもしれない。 そう考えると再会したからと言って普通で美人でもない自分が彼ともう一度ドラマや小説のような事は起こらないと思う。 今回も懐かしさで会おうと言ってくれている だけで期待はしない出来る要素が自分で思いつかない。 同窓会には来ていなかったから懐かしいだけだよねきっと・・そう思いながら寝る事にした。 朝は、休みの日でも何時もの時間に目が覚める。 待ち合わせまで時間はあるから何を着ていくのかを決める事から。 昨夜のうちに決めれば良かったのに緊張してドキドキするのが嫌で寝てしまったのが悪かった。 ワンピースは、気合が入りすぎで重いだろうし・・普通に男友達と会うイメージで服を選ぶ事にした。 黒いパンツに上は白いブラウスにして肌寒いのは嫌いだから上着も持って行く事にしたが鏡を見ながらもう少し女らしい服装の方が良いかなと思う。 そう言う自分が何かを期待しているように思えて自分が自分で嫌になった。 これは、デートでは無いと頑なに自分に言い聞かせながら待ち合わせの駅に向かう事にした。彼は、すでに15分前だというのにチノパンにブラウスにジャケットで彼らしい爽やかなイメージの服装で待っていてくれた。 「ここだよ。陽菜。」 眩しすぎる爽やかな笑顔で手を振る彼は、周囲の人は元カレと元カノの待ち合わせだとは思わないかもしれない。外から見れば間違いなく恋人同士の待ち合わせに見えるだろうなと、思いながら「マー君。」とつい昔呼んでいたように彼を呼び自分も手を振っていた。
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