242人が本棚に入れています
本棚に追加
それは違うと思うとかぶせるように言うと里香は・・
「武志さんが陽菜を好きなのならそれ言うのわかるけどそうでないなら陽菜「俺は陽菜が好きだよ・・たぶん。」
驚く陽菜にしたり顔の里香。
「やっと言ったわね・・。貴方が陽菜を好きなのは解っていたのよ。無自覚だったとは思うけどね。」
こんな形で気持ちを伝えるつもりが無かった武志は心の準備もないまま告白させられた形になった、また陽菜も告白される事に・・。
里香さんは、確かに恋愛のエキスパートだけれども強引な展開に戸惑う陽菜の後ろから背の高い紳士が陽菜の肩に手を回して。
「はじめまして、こんばんは。」そう言って現れたのは聖知で彼をみた里香は「勝ち目なくない?」と武志を見上げて言った。
「わかんねーだろう?」
「いや・・わかるでしょ!」
勝手に言い合う二人をよそに「迎えに来たよ。」と聖知は言い。
「俺が送る予定だから・・。」と武志が言う。
睨み合う二人に溜息をついて陽菜は、里香を見て真面目な顔をして・・・
「里香さん今日は泊めて下さい。」と言って男二人を放置して里香と一緒に店を出た。
なんとなく聖知にも武志にも腹立たしい思いがあるのは何故なのか陽菜にも解らない。
「「陽菜」」と呼ぶ男達を放置して里香と一緒にタクシーに乗り込んだ。
里香には陽菜の行動が理解出来なかった。
武志は、ともかく陽菜の元カレは誰がみたってイケメンだし今日はスーツだったが普通のよく見るスーツではなくおそらくオーダーだと里香は見ていた。
「あの元カレの何が気に入らないの?」
「解らない・・急な展開過ぎるのよ。武志さんもよ!数か月前に違う女性と付き合っていたし武志さんは嫌。」
武志は、先輩として友人として同僚としてはいい人だと思うけれど問題は彼の女性関係の軽さと毎回数か月しかもたない交際だという事。
陽菜は、浮気男だけは好きにはなれない。
「元カレと話し合えばいいんじゃない?」
「そうだけど・・今週は会わないもん。」
「ハイハイ。」
意外と強情な一面を見せる陽菜。
陽菜を怒らせた形になった男二人は、お互いに顔を見合わせていた。
「遅くまで開いてるバーがあるんだが。」
武志が言うと「行きましょうか。」と聖知も同じ事を考えていた。
卑怯な事を嫌うのは二人とも同じで争うよりも正々堂々と陽菜を取り合う事を考えていた。
「気が合いますね。」
「そうだな、意外と気が合うかもな。」
二人はバーに歩いて向かう事にした。
最初のコメントを投稿しよう!