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瞳の子供は、まだ1歳だから母親が恋しいのは解るし三時に家を出たといっていたから夜の八時の今は五時間ほど旦那さんが子供の世話をしていたと言う事だけど。
「今から二次会なの。」
瞳が彼にそう言うと「何を言ってるんだ!子供がいる身で二次会?」と言い返されていた。
何となく理解できるが違和感があるのは何故だろうと陽菜は思う。
「三次会まで行く貴方に言われたくない!」
「男と女は違うだろう?母親としての自覚を持てよ!」
言い争う二人の声を聴き彼の抱いている子供が泣き出したその子供に向かって彼は、
「うるさい!」と言った。
その父親の声に驚いた子供は、一瞬ビクッとしてからまた泣き出す普段から瞳の旦那はこうなのかと思うと陽菜も腹立たしく感じるし
半日でも子供の世話が出来ないなんてどうなんだろうと陽菜は思う。
瞳が何か悩んだ顔をしたのはこの件も関係しているかもしれなかった。
陽菜は、二人を見てどうしていいか解らずオロオロするばかりになってただ二人の喧嘩はいいとして子供が可哀想になる。
「瞳。一悟が可哀想だよやめて。」
瞳の子供は一悟と言うその小さな一悟が泣いているのを見過ごせないでいた陽菜は流石に黙っていられなくなって口を出す。
それでも二人の言い争いは続くし子供は、泣くでカオスな状況になりすでに二次会どころではない。
「おいで。」
そう言ってブランド物だが黒いジャージを着てマスクをしている男性が泣く子供を旦那からフッと取り上げると「喧嘩存分にどうぞ。子供はみてるから。」と言った。
マスクをしているから顔は、確認できないが陽菜はその声に聞き覚えがあった心地いい程度に低い声に旦那から子供を上から奪えるくらいの長身・・まさかと思って男を凝視した。
その男性に抱かれた子供は、マスクが気になるのか小さな手を伸ばすとマスクを剥ぎ取った。
「えっ、マー君?」そうつい口にでた陽菜は目の前にいる男性が、マスクを取った顔は確かに彼だ。
「陽菜・・久しぶりだね。」
そう、昔と変わらない穏やかな笑顔で言いながら彼が、一悟をあやすとすでに一悟は泣き止んで笑顔を見せていた。
「瞳さんご主人と話し合うなら話し合えばいいよ。この子は、俺が陽菜と見てるから。陽菜ラウンジまだあいてるから行こうか。」
ホテルのラウンジは、十時までだからと結局5人で移動しする事になった。
流石に人通りの多い場所で話す内容ではないと瞳と旦那も思ったのだろう、同窓会と旦那も聞いていたから同級生の一人だと聖知の事も思ったからか、一緒に私達が同席するのを拒む事はなかった。
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