コロナの素

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そのコウモリの追跡を続けた孫が見たのは、二階の自分の部屋の天井にぶら下がったコウモリだった。 叔母はホウキとモップを孫に渡す。 武器がホウキだけでは無理だ。 孫は自分の部屋の天井にぶら下がったコウモリに向かって、ホウキとモップを向ける。 ホウキとモップでコウモリを挟むという作戦に出たのだ。 ホウキとモップで挟むことが出来さえすれば、挟んだまま窓の外にポイっと出来るだろう、という計画だったんだろう。 孫は頑張り、見事にコウモリをホウキとモップで挟むことに成功した。 が、まだそれは第一段階だ。 第二段階はコウモリを挟んだまま、窓まで運ぶという、至難の技を繰り広げなければならない。
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