3. つながりを求めた

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「俺、つながりが欲しくて、でも柳瀬さんに言っちゃったらなくなるから、言っちゃってショックで、もう終わったって思ったんです。でもそれ以前に柳瀬さん怒らせちゃって、もう無理かもって、今度こそ嫌われたって。嫌われてもおかしくない態度いままでずっととってきたのに、本当にそうなったら、おれ……っ」  ほろほろと涙が思いと一緒に溢れてくる。  ずっと考えていたからか、熱のせいかわからない。  熱なんかなくても、英司を目の前にすれば同じようなことになる気もする。でも、やっぱり熱のせいにしたいと思った。  きっと、考えていたことの半分も言えていないし、文脈も絶対おかしいことになっている。 「千秋……大丈夫だ。俺はずっとお前が好きだよ。ごめん」  その言葉を聞いて安心する。嘘でも本当でもいい、そう思えるほどだった。嫌われてないなら、いい。 「千秋、興奮したら悪化する。今は寝た方がいい」  英司が千秋の涙を拭きつつ布団を整えると、諭すように言う。  そして立ち上がると、どこかに行こうとする。 「お……どうした?なんかいるか?」  とっさに服を掴み、クンと引かれた英司が振り返った。 「いや、なにもいらないけど……」  引き止めてどうするつもりだったのか、自分でもわからなかったので、そのまま黙りこくってしまう。  すると、「あーもう」と英司がいきなり言うのでびっくりした。そしてまた同じところにしゃがみ込むと、 「……けど、俺がいる?」  と期待してるような、不安なような、そんな表情で聞いてきた。  なんだその、バカップルみたいな……  いつもの俺だったら「いらない」って言うぞとは思ったけど、今俺は熱に浮かされてるせいで、頭がうまく回ってない。だから、その会話に乗ってやることにした。 「柳瀬さんは、いる……」  英司が嬉しそうに微笑む。  そして、ここにいるからな、と低くて心地いい声。  それにほっとした千秋は、だんだん、ゆっくりと眠りに入っていった。
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