ムカーッ! 3:影(かげ)

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 僕は急いだ。  夕日が山に入りそうだったからだ。  僕は、そのビラビラを、女の子の足元に持っていくと、 「さー、付けるよ」  それを見ていた女の子は、目の色を輝かせて、 「ん!」  すると影は、僕の手から離れて、女の子の足元に付いた。 「うわー。これで私、人間になったんだ‥‥」  すると女の子は、残照が消えても、消えなかった。  僕は、考えに考えて‥‥ 「夏休みの間、キミは小学校に住むんだ。 その後は、僕がパパのお金を()って、キミに渡すから、そのお金で東京に出るんだ。 そして僕の自宅の屋根裏に住みながら、自立できる年になるのを待てばいい」  女の子は、真剣な顔で納得した。
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