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「この影をどうするの?」
『つかむのよ。その鬼よ。ほら、逃げて!』
女の子は、僕の影を踏もうと近付いてきた。
「掴まれたら、どうなるの?」
『多分‥‥無くなるわ』
僕は、急に恐怖を感じて‥‥
「わー!」
と女の子を背にして、全力で走りだした。
女の子は「キャッキャッ」と、はしゃぐように走ってきた。
やがて残照が消えると同時に、僕の影も消えた。
女の子は残念そうに、
『つづきは、また明日ね‥‥』
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