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side-S
「澤!おつかれー!お前今日もすんごかったなぁ!」
「マジでカッコよかったぜ!惚れちゃいそう!」
「あっはは…。俺も、楽しかったよ。誘ってくれてありが、と…?」
「澤?どした?」
タオルで顔を拭きながらふと、フェンスの向こうを見ると…あいつが居た。
女の子に囲まれてるからいつもみたいに逆ナンでもされてるのかと思った。
なんで。今日試合があるとは言ったけど、サッカーのとまでは教えてなかったのに。
じゃなくて。
なんで?
なんで、女子と笑ってんの…?
「さわぁー?大丈夫か?」
「え、あぁ、おう!全然!」
全然。大丈夫…なのに。
なんで、そんな顔してんの?
いつもは無表情じゃん。話し掛けられても、軽くあしらうじゃん。そういう態度はどうかと思うって言ったけど、言ったことは確かにあるけど、そんでも…そんな風に笑うことあるんだ。
俺、以外の前で…。
あれ、俺今なに考えた?
なんかものすっごいおかしなこと考えなかった?
…疲れてんのかも。
うん、きっとそうだよ、だってあいつがへらへらしてんのなんていつものことだし。
いつもの…ことだよな。
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