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「そういえばさ、ヴィアさんってここ来た時と髪の色……違くない? 途中で変わらなかった?」
「え? イヤ! 最低! そんな恥ずかしい話、ここでするの? ここでさせるの? 愛しているっていいながら? ねえ!」
何の話だよ。おまけに愛してるってなんて言ったか?
「なんか、悪いこと言ったの?」
「ちょっと女子に髪の色の事訊ねるなんて、ホント……何を今まで勉強してきた~?」
キツメの視線を頂いている。
えー……どうすれば……
「何よ! その、驚きましたみたいな顔は! こっちが驚きヨ!」
だって最初に僕を殺害した時は、髪全体金色で、鮮やかで綺麗だったし、今は全体茶色に落ち着いていて、可愛いから……それにそれが、僕が天国に行っている間の事だったから……聞いたんだけど、偉いご立腹だ。
「いや、怒らないで、可愛いから、つい聞いてみたくなったんだ。それに、こっちの世界では、髪の色を女子に聞いてもそんなに怒られないから……ごめんね」
「え? 何? なんて言った?」
「ごめんね」
「その前!」
「怒られないから……」
「もっと前!」
「か、可愛いから……」
「そう! もう一回言ってミ」
「可愛い……」
「そ!それヨ。
なんなん? あなたが良く言うかわいいって? ちょっと説明してみ」
「可愛い……を説明か……
そうだな……いろんな意味だけど、僕が使っているのは主に、大好きって事かな?」
僕は調子がいい……
とよく言われるし、思ってない事でも平気で言い切れる。いい意味大人だ。
「な~んだ、そんなに大好きなの? しょうがないなぁ、今回だけだよ。許してあげる」
左腕にしがみ付いて胸を押し付けるチョロエルに僕は、扱いの難しさに困っていた。
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