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真っ白な部屋
「やだっ!怖い!!やめてっ!!」
防護服を身に付けた研究員達に連れられ、白い部屋に連れてこられた零は、その部屋にただならぬ恐怖を感じていた。
「おい、鎮静剤を持ってこい。」
「了解です。」
研究員の会話を聞き、さらに暴れる零。
だが、その抵抗虚しく大人二名に抑えつけられ、鎮静剤を打たれる零。
「い゙っ゙……ゔあ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あ゙!!」
鎮静剤の効果が薄くなってきた頃。
零は焼けるような右目の痛さに飛び起きる。
「右…に薬……垂……た……ろだけ……激痛……ている……で…」
研究員の声が聞こえるが、零はそれどころではなく、右目の激痛に蹲り、失禁しながら悶える。
「い゙だ……だずげ……」
生理的な涙でさえ痛く、ガラス越しの研究員に助けを求めるが、研究員は助けるどころかメモを取るばかりであった。
ふと、防護服を身につけた研究員が零の居る、白い部屋の中に入ってきた。
「おい、目を開けろ。」
「ぞん゙な゙……む゙り゙で゙ず……」
「ったく、失禁までしやがって。おい、誰か抑えていてくれ。無理矢理開けるぞ。」
「え゙……」
そう言うと部下らしき防護服を身に付けた研究員数名が零を抑えつける。
「い゙や゙だ゙!!い゙や゙だ゙ぁ゙ぁ゙!!」
無理矢理目を開けられると、凄まじい激痛と共に光が突き刺さるかのように目に刺激を与える。
「あ゙あ゙あ゙あ゙っ゙!!あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」
絶叫する零。
例え難い程の痛みが小さな体を襲う。
「これは……瞳が真っ黒に変色している。おい、記録を取っておけ。あと、こいつが落ち着いたら視力を測るように。」
「「はい。」」
零の叫びなど、聞こえていないかのようにやり取りする研究員達を零はこの世の何よりも恐ろしいと感じていた。
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