*嫉妬

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 通政さんは舌打ちなんてしない。ましてや私に冷ややかな目線を向けることなんてしないのに。  いや、正確には『なかった』だろう。彼はもう変わってしまった。会ってなかっただけで、とっくに変わっていたのかもしれない。  ここで怯んだらダメだ。キッと目を細めて嫌そうな顔を作り彼を見る。 「とっくに逃げてたってわけか」  通政さんは片眉を上げ、ひどくイラついた表情をしていた。  彼は起き上がると私を抱きかかえたまま前に倒れ込む。  押し倒されて彼の怒張が奥に入り込む。刺激が強すぎる。主導権を握られないように、彼の腕から逃げようと上に逃げる。 「逃がすか」  腰を掴まれ、叩きつけるように彼の怒張が最奥へ到達する。 「アアンッ!」  ビクッと体が震え、上体が跳ねあがる。 「他のやつのことを考えられる余裕なんてなくしてやる」  通政さんは絶頂を迎えた身体に容赦なく重い衝撃を加えていく。イった後の敏感になったナカを大きく熱い怒張で圧迫されて擦り上げられると快感に肉壁がうねり狂喜する。 「アッ、あんっ……ダメッ、んぁあ!」 「エロい声出して……もうそいつとはヤったのか?」  ナカを突き上げられながら乳首を摘みあげられる。それに反応して締まる隘路を彼の滾りが犯していく。 「ちがっ、ああぁ! やめっ、ぁあ!」  刺激が強すぎてどうにかなりそう。懇願しても彼は止まらず、腰を打ち付けられる。 「そうか。なら手を出せないようにしないとな」  通政さんは上半身をかがませて私の鎖骨にキツく吸いついた。 「痛っ、ああ!、んぅ、いっぁあ……、んぁ!」  薄い皮膚を吸われながら乳首を縒られる。痛みと快楽を同時に与えられて、痛みすら感じてしまう。 「ああ! やあっ、だめ……あぁ!」  片手で髪を持ち上げられ、露わになったうなじにチクッと痛みが走るが、すぐに甘い痺れに変わる。 「はぁ……これだと脱げないな」  顔を上げた通政さんは満足気に私を見下ろす。怒りを露わにした彼は獣のようだった。髪を切ったこともあってか通政さんじゃないみたい。  中から彼のモノを引き抜くと、私に壁に手をつかせる。腰をぐいっと引かれてお尻だけ突き出す体勢にされる。 「あっ、ヤァ……」 「ほんとに嫌か? お前の中はヒクヒクして俺を誘っているぞ?」  彼は熱を持って蜜を垂れ流している秘園に指をなぞらせる。 「ふぁ、だ、め……」 「強情なやつだ」  通政さんは私の濡れぼそった割れ目に怒張を擦り付ける。意思とは反対に身体は彼に媚びるように肉襞をうねらせている。 「あぅ……んっ……あああぁ!-----」 先端が浅く沈むと同時に最奥まで貫かれる。逃げようとしたが壁と彼に挟まれて逃げられない。達してしまって揺れる腰を押さえつけ、奥をグリグリされる。もう訳がわからない。 「ああぁ、ああ! んぁ、ああ!」  壁に向かって喘ぐことしかできない私の顎を掴んで後ろに向かせると、口内に熱い舌が入ってきた。歯列をなぞられてナカが締まる度に怒張を奥に突き上げられる。 「んぅ……んあ、ん……ぁあ!」  離れた口元から蜜が垂れる。 「んっ……はぁ、つばき……」  後ろから両肩を掴まれて身体ごと揺さぶられる。強く肩を引き寄せられる度に彼の猛りが隘路を押し広げる。 「ああ!、やあ、あん! あぁあ!」  スパートをかけるように速くなる腰。打ち付けられる度にイってしまって狂おしいほどの快感が続く。 「やああ! ……ああっ! あぅ! んぁあ!」 「くっ……出すぞ、中に」  彼は乳房を包むように腕を回し、乳首を摘み上げる。逃げないようにもう片方の腕も胸の下に回して私を拘束し、激しく揺さぶる。  奥に何度も吐き出すよう突き上げられる。何度イったかわからなくなるほどの快楽にナカを締め付けると、ぐぅっと彼のものが大きくなり、最後の一突きとともに白濁がナカで弾けた。 「ああぅ! あっぁっ……」 「はぁ……はぁ……」  息を乱しながら抱きしめられて安堵してしまう。だめなのに。私なんて、何とも思われて……な……い。
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