遺言書

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 私の友人ぺしぇちゃんが、自宅で首を吊って自殺しました。私が発見したとき、彼女はカーテンレールから垂れた縄に首でぶら下がり、窓から差し込む柔らかい風に楽しそうに揺られていました。いつもどおり私は合い鍵で彼女の家に入ったわけですから、想像していなかったペしぇちゃんの姿に私は言葉を失ってしまいました。  私は彼女の自殺を止められなかった自分をひどく憎み、恨みました。それから、私に黙って死んでしまったぺしぇちゃんを許すことができませんでした。
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