Bloom 7 恋は曲者、あなたは変わり者

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「俺も男だから、やっぱり好きな子には触れたい。でも、香月を傷つけるつもりはないし、香月が俺と付き合ってくれるなら香月のペースで進んでいければ充分だと思ってる。だから、まずは香月の気持ちが知りたい」 (言ってもいいのかな……) 鼓動はさっきからドキドキと脈打って、もうずっと忙しなく動き続けている。 諏訪くんに想いを伝えるのは緊張するし、不安もたくさんあるけれど……。彼と一緒なら、少しずつでも前に進める気がした。 「私……」 穏やかな眼差しの諏訪くんが、私を優しく促してくる。 「私も……。諏訪くんのことが好きです……」 それに背中を押されるように想いを紡げば、彼は意表を突かれたように目を大きく見開き、数瞬して顔をくしゃりと歪めて破顔した。 「予想以上だ……」 「え?」 「振られなければいいと思ってたくらいなのに、香月に好きだって言ってもらえるとは夢にも思わなかった」 諏訪くんは本当に嬉しそうで、そんな風に言ってもらえる資格なんてないと思うのに、胸の奥から喜びが突き上げてくる。 それが自分自身の一番素直な感情だと自覚したとき、想いをごまかさずに伝えてよかった……と心底思えた。きっと、この気持ちに向き合っていなければ、私はすぐに後悔に苛まれていただろう。 「香月」 優しい声に促され、彼を見つめる。真っ直ぐな視線とぶつかれば、鼓動が大きく跳ね上がった。
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