Bloom 1 縁は異なもの味なもの……?

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「大丈夫か?」 そのさなか、気遣うように声をかけられ、慌てて顔を上げた。 「は、はい……。あの――っ」 視界に入ってきた顔を見て、続けるつもりだった言葉を飲み込んでしまう。 見開いた目は、瞬きも忘れて目の前の人を凝視していた。 助けてくれたのは、諏訪くんだったのだ。 「……香月?」 「えっ……あ、はい、平気で……っ! あ、ごめんなさい……!」 彼にじっと見つめられて頷いたとき、抱きしめられていることに気づいて咄嗟に飛びのいた。 温もりが離れたことで風が触れたせいか、全身に悪寒が走る。 「いや、俺の方こそごめん。勝手に触ったりして、気持ち悪かったよな」 「そんな……!」 慌てて首を横に振るけれど、きっと説得力はない。 助けてくれて嬉しい……と言いたいのに、諏訪くんを前にしたせいか言葉が上手く出てこなかった。 「香月、歩ける?」 「う、うん……」 彼に顔を覗き込まれ、反射的に頷く。
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