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プロローグ
榊真衣様
こんな風に手紙を書くのは久しぶりです。
そして、これが最後です。
長い間、私と仲良くしてくれてありがとう。
でも、私、今日で死ぬことにしました。
今日じゃないとダメなんだ。
優しいマイだから、私が死んだら自分のせいだと思うんじゃないかと思って、筆をとりました。
マイのせいじゃないからね。
私が弱いだけです。
いつからだろう。言いたいことは言えなくなって、誰かの目を気にして生きて、差別されることを怖がるようになってしまった。
小学校と中学校って何が違うんだろうね。この2つの間に「歪み」みたいなものがあるのかな。
もう、わかる必要もないんだけどね。
マイとの思い出は宝物です。
アヤのことは忘れちゃって構いません。
マイの重荷になることが私の最後の恐怖です。それだけは避けたいのです。
ステキな思い出をありがとう。
マイのこと、大好きだよ。
どうかマイの未来が幸せでありますように。
Aya
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