第1話

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第1話

「俺だって男なのに、柚葉さんってちょろいですね」 ”俺”そんな言葉を初めて聞いた。 いつもは”僕”でしょ? クスリと笑いながら、ペロリと自分の唇を妖艶に舐め、髪をかきあげるこの人は誰だろう。 人を挑発するような、ダークブラウンの瞳が私を見下ろす。 いつもと全く違うその表情に私は驚いて動きが止まってしまった。 可愛くてニコニコとしている年下のドクター、みんなのアイドルのはずなのに……。
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