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「ダメ! お味噌汁火にかけっぱなし!」
さっき味を見た後、火を消していないことを思い出し、私は望月君の胸を押すと、急いでキッチンへと戻る。
「あー」
すっかり味噌の風味が飛び沸騰した味噌汁の火を止めていると、後ろから申し訳なさそうな声が聞こえる。
「ごめん、柚葉さん」
同じように鍋を覗き込んで、望月君が申し訳なさそうな顔をする。
「いいよ。風味のないお味噌汁で我慢して」
私がクスリと笑えば、望月君は優しい笑顔を見せた。
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