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病院から少し離れた駅前のイタリアンレストランは、落ち着いた雰囲気で値段もお手頃でとても料理がおいしいのだ。
少し混みあった店内に入り、窓際の席へと案内された私たちはメニューに目を落とす。
注文をし終わり、アイスティーを一口飲むと恭子は私に視線を向けた。
「千堂さんと上手くいってそうでよかった」
「え?」
「えって……」
そうだ。最近の挙動不審を恭子は千堂さんと上手くいったと思っているのだ。
何も話していないのだから、当たり前かもしれない。
「あ……。違う。千堂さんじゃないんだよね」
「そうなの?」
恭子は驚いたような表情を浮かべると、私の言葉の続きを待っているようだった。
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