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式が終わって教室に戻ると、それぞれに分かれて大掃除が始まる。
俺の頭は一つのことでいっぱいなのか、真っ白になってなにも考えられないのか分からなくなっていた。
そんな俺の所にやって来て、秋山が心配そうに声をかけてきた。
「……曽我、学校変わるんだな」
そう言われ、混乱した頭に殴られたみたいな衝撃が走って、もう俺は居ても立ってもいられなくなる。
手にしていたホウキを秋山に託すと、教室を抜け出し走った。
ウソだよね、
ウソだよね、
ウソだよね、先生――。
毎日毎日通った廊下を抜け、一日で一番大切な時間を過ごしてきた場所へ向かう。
職員室に行った方が確実に会えるかもしれないけど、ずっと心の中で叫んでいること、他の先生がいる前でも言ってしまいそう。
(ウソだって言ってよ、先生!)
そんなのまた先生の迷惑になる。
だからお願い。準備室にいて──。
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