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「わかりました。
できる限り最善は尽くしますが、奥様の命を危険にさらすことになります。
覚悟はしておいてください。」
と医師から厳しい最後通告のような言葉を言われた。
医師は集中治療室に戻っていき、さっそく処置をしてくれているようだった。
その後6時間を過ぎた頃、集中治療室の中から赤ん坊の泣き声が聞こえてきた。
集中治療室から看護師が出てきて、
「今、赤ちゃんが無事産まれました。
奥様はすでに子宮がん摘出手術を行っています。」
と報告してくれた。
「ありがとうございます。
よろしくお願いします。」
僕は看護師に丁寧にお辞儀をした。
それからさらに6時間が経過して、集中治療室から医師が出てきた。
「最善はつくしたのですが、残念ながら奥様は息を引き取られました。
赤ちゃんは無事産まれました。」
と神妙な面持ちで話してくれた。
僕は医師に、
「ありがとうございました。」
と丁寧にお礼を言った。
僕は集中治療室への入室が許されて中に入るとベットの上には静かに眠る希咲がいて、僕は希咲に謝っても謝りきれない思いが込み上げていて目から涙が溢れて止まらなかった。
時刻は10時を過ぎていて、外はクリスマスイブを彩るかのように雪が舞い始めていた。
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