1. 紋様はさいなむ -4-

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「これは、澪丸(みおまる)おじさんからのものですね。“地龍に異変の疑い”なんですかこれは?」 「写真も見てみなさい。」  そう促されて、麻里江は写真を取り上げた。  そこには火災で床に穴が開いた場面が映っている。そして、その穴の奥には不思議な図形の紋様があった。  例の紋様だ。  その紋様を見た麻里江の顔が険しくなった。  「なんと見る、麻里江」  「何かの魔法陣かと思いますが。」  「地龍、すなわち龍脈を操る魔法陣とわしは読んだ。」  「龍脈を?しかし、そんなことができるのですか?」  「わからん。だからそれを調べるのだ。」  「わかりました。」  「まずは澪丸のところへ行け。なにか新たな情報が得られるかもしれん。」  「はい、さっそく。」  麻里江は軽く頭をさげると襖を閉じた。  一人座敷に残った老人の口元に笑みが浮かんだ。  「これはわれらが再び世に出るきっかけになるやもしれん。」
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