2. 招かざる少女 -1-

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 近所の本屋でこの町の地図を買うと、食事を兼ねてファミリーレストランに入った。  サンドイッチとコーヒーを頼んだ後、麻里江は地図を広げ、澪丸のアパートの位置を確認した。  (たぶん、この近辺だと思うんだけど…)  “あけぼのこう”という文字をたよりに地図を見ていく。  それは思ったより早く見つけ出せた。  地図の上に記された“あけぼの高校”の文字。  「これみたいね。」  「は?」  サンドイッチを運んできたウェイトレスが、麻里江の発した言葉に驚いた表情を見せた。  「いえ、なんでもないの」  あわてて言いつくろう麻里江の前に、ウェイトレスは怪訝そうな顔をしながら、サンドイッチとコーヒーを置いた。  食事をすませた麻里江は、泊まっていたホテルに戻った。  さっそく北陸の老人に連絡をとる。  「そうか、高校か…」  「その高校になにか秘密があると思います。たぶんあの紋様もその高校にあるかと。」  「その高校に入ってみるか?麻里江。」  「え、転入するのですか?」  「手続きはこちらでする。住むところも手配しよう。」  「しかし、この時期に転入となると相手に怪しまれますが…」
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