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2. 招かざる少女 -2-
そうして麻里江は転校初日を迎えた。
朝日に押されるように、皆が校門を通り抜ける。
門の前には先生が立っており、門をくぐる生徒たちに挨拶をしていた。
麻里江はその先生に近づくと、まずは挨拶をした。
「おはようございます。」
見知らぬ美しい生徒に挨拶をされて、その教師は戸惑いの色をみせた。
「おはよう、君は…?」
「はい、今日から転入します、鷹堂麻里江と言います。」
麻里江が頭を下げると、後ろで結んだ髪が軽く宙を舞った。
「ああ、転校生か。話は聞いている。職員室はあっちだ。」
「ありがとうございます。失礼します。」
笑顔を残して麻里江は、示された職員室へ向かった。
教師は、しばらく麻里江の後姿に見とれていた。
それを見る生徒たちが、クスクス笑って校舎へ向かっていく。その中で厳しい表情で、麻里江の後ろ姿を見つめる男がいた。
香田である。
香田は、麻里江が校舎の中に入っていくのを見届けると、後ろにいた二人の男に目配せし、その場を去った。
麻里江に応対したのは、教頭の細川であった。
「鷹堂君だったね。ようこそ、あけぼの高校へ。」
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