1. 紋様はさいなむ -2-

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 「校長は速やかに焼け跡を修復したまえ。誰にもあれを見られないようにね。」  「はい、わかりました。」  震える声で校長は答えた。    その名前があがった二人は居酒屋にいた。  陽気にざわつく店内にあって、二人だけは妙に静かであった。  「どうした、清水。さっきから酒が進んでないぞ。」  そう言いながら立樹はビールの口を清水に向けた。  「立樹さん、最近変だと思いませんか?」  立樹の進めるビールにコップを差し出し、注いでもらいながら清水はひっそりと言った。  「変って?」  「誰かに見張られているとか、つけられているとか。」  「ええ、なんだそれ?」  「立樹さんは何も感じませんか?」  清水は一口ビールを飲むと、周りをこっそりと見渡した。  「どうしたんだ、清水。」  そんな行動を見る立樹は呆れ顔になった。  「私、不安なんですよ。昨日も俺の部屋が探られた気配があって。」  「探られた?おいおい、穏やかじゃないな。何か()られたのか?」  「いえ、何も…」  「部屋が荒らされていたのか?」  「いえ、それも…」  「じゃあ、なんで探られたとわかるんだ?」
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