-終-

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「……夏祭りの時は、あんなこと言ってごめんな。本音を言えば、その……可愛いすぎて、嫉妬してたんだ」 彼が照れたように頭を掻いて、気恥ずかしそうにも話した。 「嫉妬って、達彦さんに?」 「その名前は、もう出さないでほしい……」 切なげに告げられて、彼は本気で私のことを好きでいてくれるんだと、 「……好き。浩平のことが」 思い切って、自分からも初めての素直な気持ちを伝えた──。 「俺も、好きだよ。夏季」 再びの甘いキスが落ちる。 ……互いに気づかずにいた恋は、夏の始まりとともに気づかされて、 これまで知らないうちに通り過ぎてきた幾つもの夏を取り戻すように、この恋はこれからもずっと続いていくのかもしれなかった……。 終わり
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