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「ただし、条件がある! 私が勝ったら7000円ちょうだい!」    絶妙な金額を要求する桃香。おそらく、前日の夜にインスタで見たパイナップルパンティーを買うつもりだろう。 「俺の小遣い40年分か……きついな」  還暦を目前とした段階でも親から小遣いを貰うつもりなドリアン。 「まぁでもいいか。桃香の体に針を刺す機会なんて、もうないかもしれないし!」  鼻息を勢いよく吐き出しながら、変質者発言をかますドリアン。 「ふっ、それじゃあ行くよー! 最初はアポー! じゃんけん……ぽい」  桃香はグーを出した。 「ぽいー! へーい俺の勝ち」  二秒後。ドリアンはチョキを出した。今世紀屈指のバカである。 「あー! ずるいよ! 後出し後出し!」  後出しされたにも関わらず勝者となった桃香が、メロンのように頬を膨らませて怒る。  と、そのとき。 「あっあっ、も、桃香!? ぶぶっ! はははは!」 「んんー? ひゅわーーん!」
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