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新宿花園亭。
戦前から続く、由緒ある寄席小屋である。
落語に、講談、太神楽、漫才、マジック。さまざまな演芸を垣間見ることができるのは寄席の醍醐味だ。
今日も、常連から一見さんまで幅広い客が訪れる。
そして、この花園亭にはある秘密がある。
楽屋仕事に走り回る前座たちに、まことしやかに語り継がれる伝説。
誰が言い出したことか知らないが、落語家であれば誰でも一度は聞いたことがある噂話である。
――花園亭の楽屋には、『寄席の妖精さん』が住んでいる。
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