19人が本棚に入れています
本棚に追加
「俊介、さっきの話だけどね。」
「うん?」
「難しくしてるのは彼女の旦那さんじゃない?」
いつもより少し甘いソースのハンバークを食べながらそう言うと俊介は、興味ありげだったから。
「毎日、子供抱っこしてあの荷物を持って時には買い物袋持って帰って食事の支度して子供をお風呂にいれて寝かせて・・また明日の用意や家事だよ?」
「そうなんだよな・・今日さ愛子さんの旦那さん定時だったんだよ。」
「だったら何故自分の子供を迎えに行かないの?」
留美には、理解できない愛子の旦那だがは少しあの旦那の事が解るようだった。
「俺は、自分の子供を迎えに行くのは恥ずかしいと思わないけど、彼は、愛子さんを養いたいタイプの旦那だと思うんだ。だからどちらかと言うと前時代的なんだよ。」
「前時代的ね~要は、妻が働くと稼ぎが少ないと見られると思い込んでるのかな?愛子さんが旦那を教育するしかないだろうな。」
留美がそう言うから俺は、素直に彼女に教育されて幸せだと思うのだからかなり彼女に鍛えられているかもしれない。
「旦那」では無いがパートナーとしてかなり彼女に教えられているなと最近思う。
留美が「結婚」という形を嫌がるのは「結婚」という形が出来上がった時に男は勝手に勘違いするんだ。
「結婚」から「妻」で「嫁」となるとその意味を「普通は・・・。」と言う話になるんだ。
最初からある意味普通じゃない俺達は何もかもを話し合う必要があるから逆に上手くいっているのかもしれない。
愛子さん夫婦は、一度はお互い向き合う必要があるだろう。しかし切っ掛けが今日なのか明日なのか先なのかはわからない。
「今回は、心の準備も無く急だったから久しぶりに緊張したけど、子供って大変だけど可愛いよね。」
思いもよらない留美の言葉に今回は、我が家に話し合う機会が訪れたようだ。
「ごめんね急だったよな。俺は、子供欲しいかもしれない。」
「そうだね・・色々話し合う必要はあるけど欲しいかも。」
その話し合いをする事が円満の秘訣だと最近思うのは俺だけではなく彼女もだと思う。
ここから話し合い僕達が子供を授かるまで少し前の出来事だった。
最初のコメントを投稿しよう!