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「…………な、何を言ってる………?!なんでそんなことを決めつけられるッッ?!」
【決めつけられるよ。だって私は『因果』の怪異。その力の1つとして、私が直接関わらない事象の未来を視る事ができる。だから視えちゃった、
君のお友達の体が、ピザみたいに八つ裂きになってるところをさ!!】
「黙れ……黙れぇ!!!」
『因果』の怪異の言葉を拒絶するように崇人は枕を掴み思いっきり『因果』の怪異へと投げつける。だがやつはそれをあっさり弾くとため息を付いた後、今度はさっきのあざ笑うような口調ではなく感情を一切感じさせない口調で崇人を刺す。
【………私に八つ当たりするのは勝手だけど、そんな暇あるの?ほらこんなこと離している内にもう1分経っちゃった。このままじゃ私の視た未来通りになる。
君は、親友に何もしてあげられない】
「…………お前は、何を考えている………!!その口ぶりからして俺になにかさせたいんだろ?!言えッ!!」
崇人は元来オカルトというものを信じていなかった。しかし昨日今日見せつけられたあまりにも常識とはかけ離れた事象の数々はその認識を変えざる得なかった。
だからこそ、彼は思考を切り替える。万が一健太を殺される可能性をなくすために目の前の黒い靄の話に乗る。
そんな彼の意思を読み取った『因果』の怪異は二度を鳴らすように笑い声を出すが見た目は変わらない。しかしもしもやつに表情というものがあれば、おそらくは邪悪な笑みを浮かべていることは崇人にも容易にわかった。
「お兄さん、やっぱり飲み込みがいいねあの時と一緒で。
いいよ、少し話そうか」
そう言うと『因果』の怪異を中心に黒い光がドーム状に広がり、崇人の体を包む。あまりにも異様な状況ではあるがここまでのことでかなり耐性がついたのか、崇人はやや怪訝な表情を浮かべたのみで『因果』の怪異に向かって話しかける。
「………おい何だこれは?話があるなら早くしろよ、こっちは親友の命がかかっているんだ!!」
【ふふふ、安心しなよ。ここは禍舞台。私達怪異が生み出せる簡易的な異世界。ここでは時間の流れがとってもゆっくりだからたとえここに1年いたって向こうは1秒も経たないよ】
「……そんなのがあるなら、さっさと使えよな………!で、何をすればいい?!」
【そう焦らないでよ。せっかく時間は作ったんだから、あなただって知りたいでしょ?
私達怪異のことを】
急かすように崇人は言うが『因果』の怪異はそれを受け流し、逆に彼に向かって問いかける。だがしかしそれは実のところ崇人も気になっていたこと、そのため息をゆっくりと吸い心を落ち着かせ聞き始める。
「………わかった、それじゃ聞かせてくれ。お前、いやお前たち怪異とは何だ?悪魔とか妖怪とか、そういうのの類か?」
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