Cheek Dyed Beginners1

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 というのは、普通(・・)の友達についてだろう。  正直私が懸念しているのはそっちではなかったけれど、わざわざこちらから切り出すことでもない。  さりげなく店内を見回し、同じ制服を着た集団がいないか確認する。  学校から離れた場所がいいと主張した私の判断は間違っていなかったようで、幸い、顔見知りは誰もいなかった。 「だったら私たちも、クラスの打ち上げで良くない?」  彼と私は、今年から同じクラスになった。  一年生の時から何だかやたら髪色の明るい人がいるな、と認識してはいたけれど、いざこうして近くで見てみると、本当に眩しいくらいだ。少し金髪っぽい、明るいブラウン。バスケをやっているからか、毛先はそこまで長くない。 「いやいや。それとこれとは違うでしょ、俺らの絆は」 「絆っていうほど強いものを構築した覚えはないんだけど」 「うわっ、辛辣~」  だって、本当にそうだと思う。  クラスのムードメーカー的立ち位置である彼と、決して愛想が良いとは言えない私。本来ならば大した繋がりもなく、あっさりと一年を終えるものだと思っていた。そう、本来ならば。 「だって共有できるの、西本(にしもと)さんしかいないじゃん。今のこの高揚感を抱えておくには、一人じゃ虚しいんだよ」
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