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「凄い眺めだよ、美咲!ねぇ、お休み取ってこっちに来ない?」
マリの目の前には星屑のようなマンハッタンの夜景が見える。
映画の世界みたいな景色。
恋人たちの街、ニューヨーク!!そんな夢みたいな街をまさか見下ろせるなんて!!
「行きたいわよ、〆切さえなけりゃあ。だってあのホテル界の帝王、デージーグランドホテルでしょう?1泊、ん十万じゃないの!」
美咲が興奮している。
「そーよう。1泊ん十万。おまけにスイートルームだから」
バルコニーのチェアに座り、マンハッタンを見ながら飲むワインの味は格別だった。
「ああっ!編集長きちゃった。じゃあまたね、マリ。飲み過ぎるんじゃないよ!」
そう言って電話は切れた。
「お風呂はいろーう」
マリはバスルームに入って歓喜する。
「やばーい!なにこれ!!」
一面の大理石のバスルーム。
大理石の壁をくり貫いたように大窓があり、そこからマンハッタンの夜景がまるで絵画のように見える。
大理石の洗面台が2つ並んでいて、金の蛇口にも高級感を感じる。
マリは泡ぶろを堪能するべく蛇口をひねる。
イランイランの香りが充満してきた頃、マリはバスローブを脱いで泡に身を包んだ。
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