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『金持ちの社長と結婚して調子乗っちゃった? あ、愛人なんでしょ? メシウマw』
『掲示板の美人局ガチなんでしょw』
『もう外歩けないね』
「……マジムカつく!」
瀬里香は勢いよくスマホを投げつけようとするが、浩平に阻止された。
「なんでここまで言われないといけないの?!」
サウンドバックがいないからだ。
「ねー、あいつはどこなの? 一発殴りたいから早く探そ!」
「そうだね。確かGPSを付けて……」
美人局をさせる時は専用のスマホを持っている。
この一台でみんなキャラの違う”ゆあ”を名乗っている。
居場所が分かるようにGPSの設定をしていた。
「……切れてる……」
「えっ、うそ?」
浩平のスマホでGPSのアプリを開いたが、現在地が分からない。
「これ、最後の居場所分かる?」
「うーん、多分探せば」
履歴をスクロールしてすぐに場所が分かった。
「何? ここ?」
――よろず屋ななつ星。
浩平と瀬里香は顔を見合わせた。
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