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「月宮ちゃん、お昼行かないの?」
「あ、すみません。もう少ししたら行きます」
「そう? わかった」
キリのいいところまでやってしまいたい。社食に向かった先輩たちを見送った後、10分ほどで終わった。
これから社食に行くのも微妙だなぁ。喫茶店に行こう。
店内に入ると「空いているお席にどうぞ」と年配の男性から声をかけられる。多分、ここのお店のマスター。お水をテーブルに持ってきてくれた女性の店員さんに「オムライスセットをアイスコーヒーで」と注文した。
すぐに「お待たせしました」とオムライスとミニサラダとアイスコーヒーがテーブルに並べられる。お昼時にこの速さで料理を出してくれることは本当にありがたい。
「いただきます」
小声で言って食べ始めたけど、すぐに咽せてしまいそうになった。
カラン、カランという雰囲気のある鈴の音が聞こえ、さりげなくお店のドアを見ると見覚えのある……というか、会いたかった男性が店内に入ってきたのだ。
え! な、な、何で? 王子様!
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