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「あー! それいいね。そうしよう」
そんな調子で毎日をのんびりと送りながら結婚式の日を迎えた。
「やっぱり可愛い。お姫様だな」
ウェディングドレス姿の私を見てニンマリと嬉しそうにしている彼。
「蒼士くんもすごくかっこいい。本当に王子様みたい」
白いタキシードを着ている彼は正しく爽やかな王子様だ。
「憧れてた結婚式なんだから、思う存分楽しめよ。後から文句は受け付けないからな」
「うん。……ありがとう、蒼士くん。愛してる」
愛情をたっぷり込めて見つめる。
「それ今言うことか? 夜、めちゃくちゃに愛し合いながら言おうと思ってたんだけど。ここ最近、全然相手してくれないからさー」
「い、今そんな話しないでよ。せっかくロマンチックな空気なのに。そこは『愛してるよ』でいいじゃん。……今日はたくさんしてもいいから」
照れながらも誘うと「うわー、たまんねぇ」とニヤニヤ笑っていた。
こうして、私が夢見ていた憧れの結婚式を挙げ、私たちは晴れて夫婦になった。
「桃、泣きすぎ。可愛い顔が台無しだぞ?」
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