大切な思い出とともに

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大学生になった。 大学生になってもやっぱり私。 『静ちゃん』中心。 12年経っても静ちゃんって… 拗らせてるなぁ~って思いながらも。 小中高と同世代の子達が恋だの付き合うだのませた事見たり聞いたりしたけれどどこか冷めた自分がいた。 私は『静ちゃん』に恋焦がれている感情に似ている気持ちがあると途中で気付いていた。 同性にそんな感情を持っていると他人に知られたくなくて憧れは語るも恋語りはしてない。 大切な大切な宝物のような思い出。 人気の同学年男子にも騒がれている先輩にも、合コンで知り合うちょっと大人な男性にも惹かれる事はなかった。 告白してくれた子もいたけど、こんな状態の私じゃ申し訳なくて断った。 枯れてるとか友達に言われたけど、ホント興味なくてびっくりするほど。 でもね、オシャレはしたよ。 静ちゃんに恥じないよう。 だって静ちゃんは絶対綺麗になってるはずだから恥ずかしい自分を見せたくないもの。 自分は磨いてた。 静ちゃんにも似合いそうな服とかメイクを選んだりして。 やっぱり私には『静ちゃん』なんだ。 忘れ去られていたとしても私の頭の中には静ちゃんしか存在しないんだと再確認した。
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