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そして、名ばかりプロジェクト・リーダーがレビューの当日に遅刻するという、ひどい出来事が起こった。
後輩に慰められながら少し飲んで最寄り駅に着いたのは、やはり二十二時を過ぎた頃だった。
あの通りをとぼとぼと歩いていた。ここの所、あの女性も見かけていない。道端の自動販売機で酔い覚ましの清涼飲料水を買った時だった。
ふわり、とあの香水の香りが周りの空気に色をつけた。上体を起こすと、あの女性がすぐそばに立っていた。
ぼくは思わずペットボトルを落としそうになってまた屈んで、それで香りが余計に濃くなった。
女性は白いノースリーブのワンピースを着ていた。髪は緩やかに縦のウェーブがかかっていた。彼女はぼくの一連の動作が終わるのを、じっと待っていた。
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