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可愛いけど、ちょっと不思議な子だな、とYは思っていた。
まあ学年に一人くらい、そういう不思議ちゃんがいるものなのかもしれない。
そんな風に考えながら過ごしていたある日の放課後、メグちゃんがYを家に誘ってきた。二人でメグちゃんの家に向かって歩いていると、
「あ、忘れ物しちゃった。取ってくるから、Yちゃんは先に部屋で待ってて」
そう言って、メグちゃんは学校に引き返していった。
言われたとおり、Yはメグちゃんの家に行って、彼女の母さんに事情を説明して中に入れてもらう。メグちゃんの部屋に入って待っていると、
「ごめんなさいね。これ食べながら待ってて」
メグちゃんのお母さんが、ケーキと紅茶を持ってきてくれた。このときは一人分だけで、ぬいぐるみの分はなかった。
「ありがとうございます」
「ごゆっくり」
メグちゃんのお母さんが部屋を出て行った後、Yがケーキを食べようとフォークを手にしたとき。
「いいなあ、いいなあ」
声がした。なんとなく、メグちゃんと似ている。
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