ムカーッ! 4:隕石

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 それは、ある夜のコールから始まった。  国立東京天文センターに、一本の電話が入った。  電話に出たのは、ちょっと頼りない宿直員の天川(あまかわ)で‥‥ 「はい、もしもし、東京天文センターです」 『あれ? そっちでは分かってないんですか? 今どえらいヤツが来てますけど‥‥』 「はい? なんの事ですか?」 『多分、隕石だと思うんです‥‥。そちらの望遠鏡、捉えてないんですか?』 「今日は日曜日なんで、望遠鏡はコンピュータ管理なんですよ‥‥。 で、捉えた画像は、あした解析予定なんですね。 って言うか‥‥、本当に隕石なんですか?』 『多分‥‥』 「失礼ですが、貴方は?」 『アマチュワ天文家の田村です』 「あー、田村さんですか。じゃ、信頼できそうですね‥‥。ご連絡、ありがとう御座いました。一応、何か問題があったりした場合は後日、ホームページなどで公表しますので」 『分かりました。では‥‥失礼します』  電話を切った天川は、といあえず反射望遠鏡の接眼レンズを覗いてから、画像をモニターに出した。  そこには確かに、妙な天体が映っていた。  その瞬間「おー」とモニターを見詰めた。
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