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「そうだ!私も一つ、報告があるんだけど」
「え?何?」
唐突に両手を合わせた相田は、少し緊張した面持ちで私を見つめる。
ん?と首を傾げると、意を決したように口を開いた。
「私、プロポーズされました!」
「えぇ!?おめでとう!」
照れたように見せたスマホの画面。そこには大きなダイヤモンドの指輪を持ってケーキを前に幸せそうに涙ぐむ相田とその彼の写真が。
レストランだろう、お洒落した相田がとても綺麗だ。
「付き合ってどれくらいだったっけ?」
「一年半、かな?」
「思ってたより短い!え、プロポーズの言葉は?」
「普通に、"結婚してください"って。私変にサプライズされたりするのあんまり好きじゃないから、ストレートで嬉しかった」
「うんうん!いいね!相田が幸せそうで私も嬉しいよー!」
「ありがと!私も金山にいつ言おうかずっと悩んでて、先に会社にはもう言っちゃったんだけどね。言えて良かった」
「……心配かけちゃってごめんね」
「いいの。今はお互い幸せってことで、いいじゃない」
「そうだね」
今度改めてお祝いしないと。
「結婚式は?」
「それがね、丁度秋に人気の会場がキャンセル出たみたいで。これも何かの縁だからってその日に式挙げることにしちゃったの」
「えぇ!急だね!準備忙しいでしょ!?」
「うん。でも楽しいよ。もうすぐ招待状送るから、絶対来てよね!」
「もちろん。楽しみにしてるね」
婚約祝いも選ばないと。これから忙しくなりそう。
相田の笑顔が輝いていた。
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