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1190話 ヴァイス村からエウロス子爵領へ-8
「ほ、本当に知らないんです! 私は新入りの下っ端構成員だったので……!!」
「使えないですね……」
シルヴィはため息をつく。
そして、俺の方を向いた。
「どうしましょうか? やはり、そっちの雌豚から聞き出す必要がありそうですが……」
「そうだな……。確かに、序列3位だったリリアナならばもっと詳しいことを知っているかもしれないな」
「ご主人様……! 拷問なら、わたしにお任せください!! エメラダさんから、拷問のイロハは聞いていますから!!」
シルヴィはパッと表情を明るくする。
そんな彼女に、俺は言った。
「拷問? ……いや、俺はそんな野蛮なことはしたくないな」
「え? 拷問はしないのですか?」
「ああ。シルヴィには残虐な行為をしてほしくない」
「ご主人様……」
シルヴィが頬を染める。
そうだ。
こんなに可愛いシルヴィに、拷問なんて似合わない。
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