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昇降口の廊下側。
下駄箱の横側にもたれかかってアイツを待つ。
アイツ、今どんな顔してるだろ?
そんなに仲良くしてるわけでもない女子から告白された時の中学生男子の顔。
迷惑そうにはしないだろう。あたしの幼馴染みはそういう奴だ。
じゃあ……うれしそうに?
いやいや、よけいな想像して勝手にヘコむなんて訳わかんない。
悪しき妄想をポイッと捨てて周囲を見回したら、昇降口にはあたししかいないと気が付いた。
部活が終わった子らも、ほとんどが下校したみたいだ。
思ったより時間がかかってるな。
焦ってる自分に気付かないふりを決め込んでると、ようやくアイツが現れた。
とぼとぼとした足取りで、廊下の向こうから近付いてくる。
よかった、ひとりだ。
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