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 あの、そのえっと、  わたわたとする私を支配人が眉を下げたまま遮った。  「別に悪いことじゃないだろ。まさか峰と志築がとは思ったけどな」  それはつまり似合ってない、ということだろうか。  そう指摘されてワタワタした気持ちがしゅんとしょげる。  「何考えてるのか知らないが、きっと違うと思うぞ。峰は年上の引っ張ってくれるタイプの方がいいのかと思ったんだけどな。まあ、あいつなら肩並べて歩けるか。待つのも平気そうだしな」  彼はカラカラと笑うと「まあ、頑張れよ」と肩を軽く叩いた。  そして彼が出ていく前に「ハッ」とあることに気づく。  「あ、決して男色じゃ」  「バーカ。んなことわかってるよ。つーか初めから気づいてたわ。騙されたふりしてやっただけだ」  なんだそっか、と気が抜ける。つまり皆気づいてるのかな、と思って少し背筋が寒くなる。  「あまりこんなところでいちゃつくなよ」  「…い!いちゃついてませんっ」  「ハハハ。すまんすまん。まあ、精々バレないように気を付けろよ」  支配人はそう言うと「じゃあな」と部屋を出ていった。  支配人の言葉に志築くんとの距離感をどうすればいいのか分からず、彼を避けた方がいいのか、と悩み始める。  
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