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 志築くんの言葉に疑問を感じて自分の姿を見下ろした。  この間買ったばかりのアイボリーのシンプルなワンピースは某有名部屋着ショップのもの。  柔らかい肌触りがお気に入りで、足首まですっぽり隠れるグレーのレギンスもセットだった。  あと、もこもこ靴下。これはラベンダー色で、足元が冷えないように厚手のものを選んだ。    多分ひとりなら、誰かに会わないなら新調しなかった部屋着を、志築くんに会う為に買ったものだ。  だけど、あまり可愛すぎるのは恥ずかしいので、私的には可愛いより実用的なものを選んだつもりなのに。  「なんなんですか。その、抱きしめたくなる姿」  !!!  「その、もこもこ、肌触りいいですよね?ってか、絶対いいでしょ!いや、良いの知ってるし!彩羽さん、ここの部屋着好きでしょ?夏のパジャマもここでしたもんね」  !!??  「しかも、いかにもお風呂入ってきました、みたいに髪上げて、ちょっと顔赤くして、なんなんですか!そんなの、部屋に連れ込まれるの確定ですよ!!俺だったら間違いなく誘ってます!!ってかもう誘ってますけど!あぁ、違う!!えっと、誰かに会いました??知らない奴だろうけど、男!男に会ってないですか?!俺より先にこんな可愛い姿の彩羽さんを拝めるなんて………許せませんね」  
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