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「へえ。勿体ない。志築さんなら選び放題なのに」
かつては女性をとっかえひっかえしてチャラさ全開だったプランナーの丹羽さんが少しだけ嬉しそうに笑った。
きっと自分よりイケメンで若い彼が来たことに少し焦ったのだろう。
だけど、どっちかといえばソッチと聞いて一瞬で彼の味方になったようだ。
ちなみに今はいいパパをしているが、二枚目キャラで通している為キャラ被りすると思ったんだろう。勘違いも甚だしいけれど。
「女性はダメなの？」
そこへもう一人の男性プランナー町田さん加わった。
よくぞ聞いてくれました！と言わんばかりに女性プランナーの目がカッ開く。
「…駄目ではないですが」
その瞬間の捕食者達の目の輝きようときたら。支配人が苦笑している。
私も思わず呆れた目を向けてしまった。
だけど志築さんはこの状況に顔色を変えることなくちゃんと答えてくれた。
「どちらかといえば」
「男性が好み、と」
「そうですね。高校時代の時に初めて女性と付き合いましたが、それ以降はずっと男性です」
つまり、今後も恋愛対象は男性らしい。
最近は性に対して世の中がなかなかにオープンになってきたし、差別なども少なくなってきたように思う。私個人の意見だけど。
だから、志築さんのような方に偏見はない。
一部ショックは受けているが嫌悪感のようなマイナス感情を見せる人はいなかった。
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