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 自分の人生にこんな日がくるとは思っていなかった。彼と出逢い、恋を知り、愛に溺れる。    人を求める気持ちを知り、温かさを実感した。  誰かを恋しく想い、寂しさを紛らわす。  ひとりで何かをするのが当たり前の日常が、今はもう、遠い過去のようだ。    どうやって過ごしていたのか分からないほど、今はもう、志築くんなしの生活は考えられなかった。  「……声、我慢しないで」  キスから再開したそれは、今もまだ続いていた。彼は丁寧に身体全身を隈無く愛撫すると、躊躇いもなく開いた脚の中央部に顔を埋めた。  自分でもわかるほど濡れているそこに唇を押し当てる。指で撫でたりキスしたり、その度に堪えきれずに声が漏れる。喉の奥からこぼれ落ちるその声は自分でも驚くほど艶やかで、恥ずかしくなるぐらい甘い。    もっとしてほしい、とはしたない気持ちを隠して期待する。初めてのことなのにこんなことを思って嫌われないかしら、と不安になる。  それでも、そんな不安をふき飛ばすように、彼は僅かに開いた入り口に、指を差し込んだ。  プツ、と何か異物が入った。それはわかった。  そして、潜り込んでくるそれを胎内で実感する。  「広げるよ」  それがどういう意味を指しているのか、予習していた私は小さく頷くと与えられる愛にしがみつく。      
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