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「ぁ、やん、ら、めっ」
気怠い身体に鞭打って頭だけなんとか持ち上げて後ろを振り返る。恍惚とした顔の志築くんと目が合った。
「やらしい、彩羽」
「なっ、ぁあんっ」
ぱちゅん、ぱちゅん、とリズム良く突かれてはしたなく濡れた声が漏れる。
緩やかに送られる波が先程の恐怖を拭い去り、これが「きもちいい」ということなんだ、と働かない頭の片隅で納得した。
「あっ、はっ、んんっ」
「きもちいいの?」
「きもち、い」
握りしめたシーツが皺を作る。その皺をもっと深く広げたのは、彼が上から手を重ねてきたせいだ。
「ち、ひろ、くん、は?」
「凄く気持ちいい」
覆いかぶさってきた彼が私の耳元で囁く。
甘ったるい、それでいて艶やかな声に心臓が跳ね上がる。キュウと鳴いたのは喉かそれとも彼を咥え込んだ膣なのか。
背後から突かれながら、耳や頬にキスされては全身がキュンキュン喘ぐ。
その喘ぎは彼を悦ばせただけで、私は泣かされることになった。
「ぁ、もう、」
膝立ちになった脚が震える。身体を支えるのもやっとな私を彼は軽く転がして横抱きにした。ころんと転がった私を上から覗き込み噛み付くように唇を貪る。
「〜〜!!!」
脚の間から溢れる蜜が一層水音を掻き立てる。
肌と肌のぶつかる音がやけに淫らで、徐々にその音が細切れになっていく。
「ぁ、ふ、んぅ」
顎の力をすっかり奪われてキスするだけでも辛いのに、彼から送られる波がどんどん迫り来ることに期待と不安の狭間でせめぎ合った。
さっき爆ぜた時と同じように、身体の奥底から湧き上がる荒波。寄せては引いてを繰り返したせいか、抗うこともできずに、もうただ大人しく白旗を上げるしかなくて。
「あんっ、ぁっ、ああっ、やんっ、」
ひぃん、と情けなく口から漏れた声は志築くんに飲み込まれていく。ふたたび星が目の前で舞い散った後、耳元で微かに低く呻く声が聞こえた。
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