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 「やだ、恥ずかしい」  「恥ずかしくない。可愛いよ。ほら、抜けないようにがんばって」  「ひゃんっ」  ついさっき、宣言した通り、志築くんは私を弄んで喜んでいた。大の字に寝転んだ彼の上に跨った私は、暴力的に成長した欲望に腰を沈めると、それを咥えたまま、辿々しく腰を揺らしている。  きっとそんなものじゃ物足りないだろうに、彼はとても物好きらしい。  時々下から突き上げて、私の腰が止めて遊ぶ。 止まるたびに、愉しそうに私を見上げては口先だけの労いの言葉を向けるのだ。  「も、自分でして」  「いやだ。これもレッスンだよ。慣れれば余裕でできるから」  「なれ、ない、ひうっ」  伸ばされた指先が茂みに隠れた花芽を突いた。  こっちだけじゃないよ、こっちも、と彼の声が聞こえてくるようだ。  「い、じ、わる、あんっ」  「そんなこといいつつ、悦んでるの知ってるよ」  「……っ、」  「俺は苛めたい、彩羽はいじめられたい。すごく相性ぴったりだと思う」  全然ピッタリじゃない、と言いたかったけれど、彼に手を掴まれてバランスが崩れる。  腹ばいになった彼に抱きつくような格好になり、その衝動でぬぽっと昂りが抜けてしまった。  「あ、」  「ごめん」  「彩羽が謝ることじゃないよ。でも、自分で挿れて」  言われた通り、濡れそぼったそれにもう一度腰を沈める。愛路を開いていく感覚はたったの2回だとまだ全然慣れなかった。  「挿いった、あんっ」  「うん」    志築くんの腰が静かに波を打つ。  それがゆっくりよりも少し早めで抉るポイントが同じで。  「あっ、ひゃっ、あんっ」  抱き込まれた私は彼の耳元で喘ぐ。  パンッパンッと乾いた肌の音とぐちゅぐちゅとした粘着質の音が燻った火を煽った。  もうずっとさっきから燃え上がりそうで燃え上がらない炎が痺れを切らしたように爆発する。  迫り上がってくる、この波はどうやら私だけの問題ではなったらしい。  
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